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2006年12月11日 (月)

銀杏戦争

今、銀杏戦争が酣である。

自分はグループ長をしている。一番若いというのがその理由だ。何か逆じゃ無いかと思うが、この仲間ではそれが正しい。体力気力知力が、最も充実しているから。自分は全く不本意だが、成り行きなので勤めている。

今は銀杏拾いの最盛期である。所によって年末までそれなりの収穫が有るところも有るけれど、その時はもう高くは売れない。比較的値段の高い12月中旬までに大体売り切った方が良い。その後は散歩する人の多い自転車道や多摩川上水、野川緑道に残ったものを気が向いたら持って行って買って貰う。我々から買ってくれる人は少ないので、値段は少し安いが、まとめて大量に買ってくれる仲買の人は有りがたい。

商品にするのは手間が掛かるが元は全て只だから、ちょっと労働すれば良いだけだ。それがままならないことも多いけれど。

我々のグループは他の連中からは是政橋グループと呼ばれている。たくさんグループがあるが、今競っているのは多磨霊園グループ、公園管理人グループ、ボランティアグループ、大学生グループが主だ。

我々は今日の作戦のために、朝4時に起きて腹ごしらえをして4時半には、自転車で出撃。30分で公園の公孫樹並木に着いた。たっぷり落ちていた。昨日夜半から強い風が吹いたのが効いていた。我々はその並木に有る二本の木の下にある銀杏を拾って、1時間でその場を立ち去った。今日は我々の勝利。午前中に全て種を実から抜いて、それを多摩川で洗った。後はお天道様と北風が乾かして呉れるのを待つだけ。

我々は戦いを好まないので、銀杏を拾えるぐらいの明るさに成ったら作業を開始して、他のグループとかち合わないようにしている。他のグループでは色々なことをする。種を抜いた実を大量に持って行って、敵にぶつけて撃退してから、拾う連中。夜中に敵のテントの周りに丁度良く腐った実をばらまいて、戦意喪失を狙う連中。悪辣な連中はテントの中に大量に腐った実を投げ込むらしい。

2グループがかち合って本格的な戦闘に成ったのを見たことが有る。一方の親方が、彼はシカリと呼ばれていた、「戦闘開始、突撃」と発すると、他の連中が、走り出してバケツから腐った実をわしづかみにして敵に投げつけていた。片方は少し怯んだが、間もなく体勢を立て直して、先達と呼ばれていた男が種も入った実をわしづかみにして投げながら応戦した。それに勇気づけられて他の連中も拾って貯まっていた実で敵に応戦した。その2グループは、あの臭い銀杏の実がドロドロに体や顔、服に付いていた。暫くするとあまりの気持ち悪さに吐く連中が続出して休戦、双方睨み合いながら、その場を立ち去った。我々はそこから銀杏を拾って塒に戻った。

銀杏拾いの二人組が何処でも中々拾えなくて、神社の大木に登って揺すって大量に落としは良いが、木から落ちかかり枝が服に刺さって身動きが取れなくなった。たまたま帰りがけに我々が通りかかって、拾った事もある。

毎年のこんな一月半ほどの喧噪も間もなく止んで、生きていれば、誰にでも年末と正月はやってくる。

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