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2007年1月 9日 (火)

沢蟹捕り

小学生の時の夏休みに沢蟹捕りに行った。

いつもの遊び仲間と『二本杉』を目指した。普段遊び回る今で言う里山とは、反対の方向である。行った事のない集落を通る。小学校の同学年の子がそちらの方から来ていたのは知っていた。誘わなかった。案内も頼まなかった。自分達としては探検のつもりなので、他の人には助けを借りる気は無かった。

遠くからでもハッキリ見える巨大な杉、二本並んで立っていた。集落を過ぎて砂利道を進んでゆく。小さな田圃が折り重なるようにある集落の外れを過ぎた。森が始まった。緩い坂道を登ってゆくと沢に出た。沢沿いに登る。そこからは杉は見えない。もう一本道になっている。暫く進むと少し開けたところに出た。その先に自分達には意外だったが小さな社が有った。

その横に巨大な二本杉が有った。現物を見て初めて分かった。二本杉は根元が一本の巨大な杉だった。杉は見慣れていたが、桁外れの大きさで、探検気分が高まった。少し離れたところに胸の高さぐらいで切られた大きな切株が有った。それも杉だった。切られてから相当年数が経っていた。山側は地面からは低く直ぐ登れた。我々は年輪を数えた。全員切株に乗って、二方向から中心に向かって数えた。大体300年だった。二本杉は切株より太かったので、樹齢は300年以上と決めた。当時10歳か11歳位で300年は全く実感が無かったけれど、相当古く思えた、誰かが紀元前から有るんだ、みたいなことを言ったが、誰も反対しなかった。

誰かがお社の鈴を鳴らして拝んだ。様式は多分メチャメチャだったと思う。そこから少し登ってゆくと、モミジイチゴが黄色に熟していた。自分は知らなかった。知っている子が、食べ始めた。みんな食べ始めた。自分は最後に食べ始めた。美味しかった。心は少し落ち着かなかった。

誰かがこんな所にはマムシが居るんだ、と言ったので、みんな少し怖じ気づいた。それでみんな最初は控えめに沢に降りた。その内忘れて、沢蟹を探し始めた。流れの中に有る石を引き起こして下を見る。何回か試している内に、数ミリの稚蟹が泳いで流れた。自分達は相手にしなかった。その内、23センチの蟹を見つけた。12匹の内は左手に掴んでいた。ズボンのポケットに入れている子も居た。勿論バケツを持っている子も、魚籠の様な物を持っている子も居なかった。

沢から上がって大きなフキの葉を取って巻いて入れ物にした。中には杉の葉を少し入れた。これで蟹に挟まれることもない。石を起こして沢蟹取り続行。各自10匹位捕って探検終了家路に就いた。

あれから何十年も経って奥多摩方面に行って山菜採りをしたついでに、ある時沢に降りて沢蟹を探したら、10匹以上捕れたことが有った。その時に田舎の二本杉の沢の探検の事を思い出した。

その後何回か試したけれど、水が涸れていたり、沢が埋まっていたり、沢蟹は捕れなかった。

田舎の二本杉は今、どうなっているのだろうか。あの沢はどうなっているのだろうか。社近辺や沢の事は鮮明に覚えているが、そこへの道順は今思い出せない。

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