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2007年2月 2日 (金)

シジミ採り

有力情報が入って、八郎潟にシジミ採りに行く事が決まった。小学校の5年生ぐらいだったと思う。決行は次の日曜日。

当時自分が住んでいた所にはシジミ売りが来た。勿論八郎潟のシジミ。五合幾らで売っていたと思う。大きな家族は一升とか買っていた。残念ながら価格は覚えていないが、とても安いものだったと思う。

日曜日、朝全員自転車でいつもの集合場所に集まった。自分の自転車を持っている子は一人も居ない。みんな家にある自転車。当時はそれが普通だった、と思う。お金持ちの子供はそうでは無かったかも知れないが、自分にはそんな友達はいなかったし。

自分達には野を越え山を越えいくつもの集落を越えての遠征だった。八郎潟にかなり近づいてから或る集落が有る。その入り口に沼が有る。沼の横でこの話をもたらしてくれた友達と合流した。彼の家は知らなかったけれど、その沼には何回か釣りに行ったことが有るので知って居たのだ。

合流してからその集落を通り抜け、彼の案内で我々は走った。デコボコガタガタ道、当時集落同士を結ぶ町道は舗装がされていない所が多かった。そこから2~30分で八郎潟の畔に着いた。田圃の横に有る少し広い畦道を湖畔に沿って進んだ。湖畔はビッシリ葦が生えていた。暫く行くと幅2メートル位で、葦原が切れているところが有った。今思えば船道だったのだろう。5人はそこに自転車を置いて支度した。

それぞれ、笊や籠、バケツを左手に持った。右手には「熊手」を持った。自分は太い針金で自作した熊手のような物。他の子も何かしら持っていたが、今潮干狩りに使うような熊手を持っている子は居なかった。今想像するとかなり珍妙な光景である。

船道に入って一列で進んだ。暫く進むと葦原が切れて開けた。そこら辺りは水深が2~30センチで、深いところでも膝の上ぐらい。水は澄んでいた。日の光が差して底がよく見えた。そこには敷き詰めたように貝が埋まっていた。手で一掻きすると2~3個、5-6個とシジミが採れた。大きいものが多かった。みんなは夢中になって採った。

誰かが「ワー、ワー」大声を上げた。顔が引きつっている。みんなで水を掻いて走り寄った。彼の脛にヒルが、何十匹も付いていた。結構気持ち悪い。我慢してみんなで取ってやった。自分の脛を見るとやはり何匹かずつヒルが付いて居た。むしり取るとそこから血が出た。カサビルと言っていた奴だ。それからは少し取っては脛を見て付きそうになると払いながらシジミを捕った。

たくさん採って持ってきた袋に入れた。各自何袋も有った。顔は喜びに輝いていた。

昼飯にした。弁当だったり、お握りだったり、パンだったりした。自分は自分の弁当箱に自分で詰めた弁当。ご飯の上に小さな小魚の煮干しを掛けて少し醤油とマヨネーズを掛けたもの。タクアンも5~6切れ。持ってきた水を飲みながら食べた。美味しかった。他の人の食べ物は興味もなかったし記憶に無いが、地味なものだったと思う。食べ終えて少し休んでから、再びシジミ採りに水に入った。採ろうと思えば幾らでも採れた。もう持って帰れないほど採ったので、帰ることにした。

水から上がって自転車の所に戻ると、何か様子が変だった。各自一袋ぐらいずつ足りなかった。誰かに盗られたと気付くまで暫く時間が掛かった。みんなどっと疲れた。みんな暫くそこに座り込んで凹んでいた。

暫くしてたくさんのシジミを見たら又嬉しくなり、元気を出して家路に就いた。

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