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2007年4月 2日 (月)

お見合い

地域によって多少の習慣が違う、と言う事は多いと思う。隣接していれば気づくこともあるだろうけれど、離れていれば、却って気づかないことも多いように思う。儀礼的なことは大抵自分が生まれ育った所の事以外は知る機会もないし、自分の所の習慣が普遍的だと思いがちで特段聴いたりもしないだろうから。

自分が生まれ育った東北の一寒村の見合いも多分他の地方とあまり習慣的には違わないと思う。見合いは第三の場所で行われることもあるし、どちらかの実家で行われることもある。婿入りの場合は女性宅で、嫁入りの場合は男性宅で、行われることが多い。まあついでにその家を見ようと言う事なのだろう。確かに理に適っている。本人たちは未だ若いので他の集落の事やその家の履歴の事についてそれほどの知識は無いけれども、間に立ってくれる人も親たちも近辺の集落の人だったら事前にある程度の知識はあるし、何気なく集めてもそれなりに集まるものだ。

今はもう違うらしいけれど、昔はそれでお話が進んで婚儀と相成ることが多かった。それで互いに幸せで子供が成長しお見合いが有って、運が良ければ、50前後で孫が誕生した。

自分には近所に住んでいる年長の従兄弟が有った。多分10歳ぐらい年長だと思う。自分が中学生の頃はもう立派な大人に見えた。体も大きかったし、社会経験も豊富で、話も面白かった。時々自分の家に遊びに来ていた。夜夕食後自分の父親と雑談お楽しみに来るのである。自分も高校生ぐらいに成ると、側に居る事も有った。ある時、父親が風呂に入って居なくなったときが有った。そのとき彼は、ちょっと面白い説明をした。

「何で、お見合いの時に男には父親がついて行って、女には母親がついて行くか知って居るか」彼がこんな話し方をするときは何か面白い話をするための導入部だと言う事は知っているから、ちょっと期待して「知らない、何で」

もっとも重要なことは将来の離婚率を下げるためだ。いくら愛情と信頼と尊敬が有っても、覚悟が無ければ乗り切れないことだって多くある。見合いの席に相手のオッカアが同席するのは、今は若くて輝くように美人だけれど、まあ頭に血が上った、もっと分かり易く言えば、盛りの付いた若い男だから、女なら誰でも言いと飛びかかる前に、2030年後はこうなるんだ、それに折り合いを付けて行けるか、未来の姿を見せて、覚悟が有るかどうかを試しているのさ。それで覚悟が出来れば、将来も何とかやって行ける。

それで男の方にオットウがついて行くのは女にやっぱり覚悟を付けるためだ、今はビートルズ張りのロングヘアーでも将来、ツルッパゲのムッツリスケベ親父に変身する。今は痩せているしお世辞も上手いが、将来、顔はテカテカしてお腹はブックリ膨れて、仕事はするが一日中全く口も利かないで、夜は酒を飲んで寝るだけ。それで覚悟が出来れば、将来も何とかやって行ける。

父親が風呂から帰って従兄弟は何気ない顔で話題を変えた。妙に覚えている。それっきり質問をしたことも無いけれど、自分を見ていると彼の説明は、ほとんどは事実で有ることが分かる。

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