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2007年5月18日 (金)

シルバーシート

仕事が終わって、バスに乗って15分。夕日に照らされて眩しい。その日は疲れていた。駅の長ったらしい階段、やっぱりいつも通り二段ずつ上がって駅のコンコース。コンコースって事の事もないけれど。自動改札に定期券を入れたらブーッと言った。今日は機嫌が悪いか。取って見たらバスカード。本当の定期券を入れたら黙っていた。

駅のホームでボンヤリ立っていた。暫くしたらいつもの電車が来た。いつもの場所からいつもの車輌に乗る。その日は混んでいなかった。席が1つ空いていた。滅多にないこと。その席に座った。電車に乗っている時間は、本の10分程なので、特段座りたいと思うこともないけれど、その日は疲れていたから、何か嬉しくて座ってしまった。

隣の駅からお婆さんが、大勢乗り込んできた、みんな声を掛けて、傍の人は手を引いて、それぞれお婆さんに自分の席を譲った。声は小さく柔らかくその顔は母を見るような優しい目。次の駅からは松葉杖を使っている人と、小さな子供連れのお母さん、妊婦が大勢乗り込んできた。みんな声を掛けて、手助けして松葉杖の人、小さな子供連れの人、妊婦に座って貰った。声は小さく柔らかく優しさに満ちていた。

ハッとして目が覚めたら自分が降りる駅だった。夢の中の電車には特段のシルバーシートは無かった。全ての座席はシルバーシートだった。

現実はそれに近づいて来ているのだろうけれど、その席なら安心できて負担にならないと言う人も居るので、あのままなのだろう、きっと。

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