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2008年1月25日 (金)

肥後の守

今でもナイフは時々使う。

チェックインの後の検査ゲートをずっと普通に通りすぎていた小さなナイフが、没収された。キーホルダーの中に吊り下げていたくらいだから、小さい物だ。ナイフとハサミが仕込んである赤い奴。そんなに頻繁に使う訳ではないが、旅行先でちょっとした物を切るのに便利であった。抵抗しても無駄なので、大人しく引き渡した、迂闊だった。職員も業務とはいえ少し気の毒風の顔をしていた。当方は残念そうな顔をしていたのだろうと思う。

一頃より釣りに行く機会が減った。特に寒い季節には殆ど行かなくなってしまった。それでナイフを使う機会も減った。船上でも岸壁でもナイフが無いと落ち着かない。釣った魚を締める、小魚を切って餌にする、貝を割って餌にする。実際は頻繁に使うわけではない。それでも無いと落ち着かない。孤独な釣りの友。

山菜採りにもナイフは必需品だ。山菜採りに使うと言うより、持っていれば安心して山中を歩けると言うほどの事だけれど。大抵の山菜は手で充分取ることが出来る。ヤマウド、ウルイはナイフが有ると便利という程の事。

山で犬に会ったことはないが、会ったらゾッとするだろうなあ。ナイフが無ければもっとゾッとするだろう、犬嫌いだし。

小学生から中学生の頃にかけては、何時も肥後の守を持っていた。鞘に付いた穴にヒモを通してバンドに巻いて落とさないようにしていた。大事に使っていた。今では高価な~~作、と言うものも有るけれど、当時田舎の子供が自分の小遣いで買って持っていたのだから、そんなに高い物ではなかった。

放課後は川で釣りをした、小川で魚掬い、竹を削って、竹とんぼ、竹鉄砲作り、その他色々な物の細工に使った。里山で駆け回った。適当な木を切って、握りに模様を削って、振り回して、ヘビが出てくればその棒で撃退、草を払って、蜘蛛の巣を払った。地バチの巣が有って差し込んでそれで少し壊すと、ハチが沢山出てきて、クマザサの中を無我夢中で逃げたこともあった。我々は遊び回った。

中学を卒業する頃には、肥後の守も段々出番が減り、いつの間にか引き出しの中が定位置と成った。肥後の守に思い出が宿っているわけではないが、当時の事を思い出すと、肥後の守と自分が同じ絵の中に静止画としてスライドショウが展開する。

今度帰省したら、田舎の古い物入れをちょっと覗いてみよう。

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