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2009年2月 5日 (木)

弁当(1)

その日は職場の5人が偶々相前後して弁当を開いた。職場には面白い弁当の人が多い。斜向かいに一番の爺様の長谷山さんがいつも通り坐っていた。紺色の弁当バッグからハンカチに包まれた弁当を出し、ハンカチを開いて弁当の蓋を開けた、多分、見ていたわけではなく、視界に入っていただけなので。開けたかと思ったら、直ぐ弁当を元に戻して、それを持って部屋を出て行った。

全員唖然としたが、これが一回目ではない。記憶にあるだけでも45回目である。今日の弁当は観察して居なかったが、隣に坐った西岡さんにはチラッと見えたらしい。それによると弁当の真ん中に刻んだ赤い梅漬けで() 、ハートのマークが有ったらしい。それで本人は、逃げ出した。1時頃戻ってきたから、通勤の車の中で食べたのだろう。

見てくれからして爺様でもっさりしていて、殆ど口も利かないし半分死んでいるようにも思えるが、会社を一歩出れば、全くの別人格らしい。

西岡さんに因れば、他の1回は弁当に海苔で大きく×がして有った。他は残念ながらチラッとも見る機会が無かったけれど、奥さんが弁当に細工をしていたに違いないとの事。

爺様になっても、ご活発で結構な事。若いときはもっと色々面白い弁当が有ったに違いない。大谷さんの想像だと、「ハートマーク」「バカ」「おかずに梅干し1個だけ」「1週間続けて同じおかず」とか色々有るだろうとの事。そう言う大谷さんも、おかずはトマトだの煮豆だの、佃煮だの薩摩揚げだの調理した形跡のないおかずが多い。ご飯の上には必ず振りかけ。殆ど毎日同じ。

爺様の弁当は要注意。自分?自分は自分で作っているので、開けるときの楽しみは無い、それはそれで、寂しい気もするが。時々記憶がずれて、昨日と今日が入れ替わって、目が点になることが有る。

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