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2009年3月19日 (木)

ほっけの食べ方

今ほっけと言えば、居酒屋で食べるホッケの開き。身離れが良くて食べやすい。店によっては両身に背骨が付いている。最初に対面したときは、少し混乱した。さっき穿って食べた方に背骨が有ったのに、こちら側にも背骨がある。自分の勘違いか、テープが少し巻き戻し再生された?よく見ると反対側にもちゃんと背骨がある。何で?既に少し酔っていたので、暫くドンヨリした。少し経ってハタと分かった。冷凍している物を真ん中で切ったのである。氷のように固い物を人間の手で切れるわけはないから、機械仕掛けの刃物で切ったのだ。これとは違って、お年寄り用に全て骨を抜いたほっけも有るらしい。便利は便利だろうけれど、自分はそのお世話にはなりたくない物だ。

子供の時、母からお使いを頼まれて、時々魚屋へ行った。夕方お金を握りしめて、記憶はないが多分100円位、反対の手には竹で編んだ籠を持って。買うのは大抵ロウソクボッケ。お金を渡すと魚屋の小父さんが氷っているのをトンカチで叩き割って、新聞紙にくるんで籠に入れてくれた。煮て食べた。大きなネボッケは焼いて食べたことも有るかも知れない。当時干物は余り食べた記憶がない。ロウソクボッケは貧乏人の食べ物だったのだろうけれど、自分は好きであった。なんせ身離れが良いし、骨も簡単に取れる。

かなり前に日本海に有る島に遊びに行った事が有る。周囲10キロ余り、人口300人程度。渡りの野鳥の中継地である。半日もあれば島の道路は全て踏破できる。探鳥会の人達が三々五々島の各所に居た。

漁港の辺りを彷徨いた。風が吹いていた。小母ちゃんがほっけを捌いていた。プラスチックの網コンテナに入っていた。その小母ちゃんが、ちょっと離れて見ていた自分達に不意に「ほっけは要らんかね」目が点になって暫くジッとしていると、「ほしければたんと上げようと思って」益々意味が分からない。ちょっと興味が湧いて旅行中だから貰えないけれど、どうしてか聞いたら「船が帰ってきてワカメを遣るからほっけはええ」見ている内に、網のコンテナを岸壁の縁まで引き摺って行って、倒して残っていたほっけを全て海に捨ててしまった。数十匹は干されたが、残りの数十匹は海に戻った、静かに底に沈んでしまったけれど。

岸壁から澄んだ底を見て歩いたら、何カ所かにほっけが固まって捨てられていた。その時期はワカメ優先、ほっけは合間の仕事。

あの時貰っても処置無しだけれど、何となく引っ掛かって、今でも岸壁から底を見ると人の良さげな小母さんと海の底に沈んでいたほっけを思い出す。

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コメント

詩人ですね

投稿: take | 2010年12月 5日 (日) 17時57分

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