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2009年4月14日 (火)

毛皮

昔家に毛皮が有った。一枚は熊、もう一枚は多分カモシカ。何も加工されていなかった。獣を真ん中で割いて身を取ってそのまま延ばして鞣しただけ。裏はゴワゴワしていた。

冬に爺さんが敷いた熊の毛皮に坐っていた。カモシカの毛皮はチャンチャンコの様にして着ていた。こう言うと鉄砲打ちの猟師かまたぎの家みたいだが、そんな事は無い。鄙びた農村の鄙びた農家。見たのが小さなガキの頃だったのでうろ覚え。高校生の頃まで有ればきっと、爺さんに言ってゆずって貰ったと思う。もう聞く人も居ないので、どうゆう来歴かはもう知ることが出来ない。

これら毛皮の主は、人間に肉も胆嚢も、全てを捧げた。そして皮を残した。未だ毛皮が有った頃、腹痛の時は、熊の胆を一欠けを飲まされた。とても苦かった。嫌々でも飲んだと言うことは、きっと効いたと思う。

電車の中で久方ぶりに毛皮を見た。60代後半の女性が着ていたロングコート。毛皮用に飼育された動物の物だろう。あの動物の肉はどうなってしまったのだろうか。加工されて多分何かの動物の餌か、肥料に成ったのだろう。

今の風潮が続けば、動物の毛皮を見る機会は益々少なくなるだろう。その一方で、処分されるペットだった犬猫の数は30年前の約3分の1とは言え、未だに年間数十万頭である。焼却される。皮も残さない。

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