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2010年7月 8日 (木)

カナブンの木(2)

我々はそのネムノキに近づいて、力を合わせてその木を力いっぱいに揺すった。一斉に落ちて、地べたに転がるもの、空中に飛ぶもの、空が一瞬暗くなった。羽音、地べたに落ちる音で一種の爆発のような音になった。我々にも沢山のカナブンが落ちてきて、沢山体に付いた。想像以上で、体からカナブンを払いながら、足は避けきれず沢山踏みながら、木から離れた。未だ相当数が木に付いていた。恐ろしくなってその場から逃れた。

その木をカナブンの木と呼んでその後毎年見ていたが、カナブンの木になることは無かった。ずっと普通のネムノキだった。今となっては、夢だったのだと言われれば。反論する気は無い。

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