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2010年8月19日 (木)

身欠きニシンの食べ方

昔田舎の岳父から、年末になると田舎の食べ物が沢山送られてきた。その中に身欠きニシンが一把入っていた。片側に皮が付いていて、身は焦げ茶色で光っていて少し透明がかっていた。直ぐに密閉できる容器に入れて保存した。今考えるとかなり上等なものだった。ニシンはあの特有な匂いで、煮物も焼き魚も好みではなかったけれど、田舎から送られてくる身欠きニシンだけは好物だった。

ガンガンと固くて、そのまま食べる物では無いけれど、とても歯の立つ代物ではなかった。当時使っていた反射式の石油ストーブの上に、油が垂れないように、アルミホイルを少し皺にしてから、その上に載せ、その上に例の身欠きニシンを置いて焼いた。部屋中がその脂の焼ける匂いと、ちょっと旨味を予想させる魚の焼ける匂いが充満した。焼けると柔らかくなって身が簡単に割けた。熱くて素手では割けないから、軍手で割いた。皿の上に一口大に割いて置いた。2人で11本ぐらい食べた。噛みしめて食べた。濃厚な味で、量はさほどでもなかったが、2人で1本で充分楽しめた。また後の楽しみと言うこともあるので、少しずつ食べた。歯に身が挟まって、食後は楊枝の出番。

食べた後は、掃き出し窓を開け、部屋の戸を開け、台所の窓を開け、換気をした。数分寒い風が部屋の中を通りすぎた。閉めればまたどうって事もなかった。匂いは相当残っていたと思う。

今特に食べたいと言うこともないけれど、乾物が沢山売っている店先を通れば、ちょっと目が探しているときが有る。昔食べた印象が強くて、あの品質のものが無くて、買う気は今のところ起きていない。

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